こんにちは、サオリです。
私は17歳でうつ病になり高校中退後、通信制高校に通っていました。
今日はその体験をシェアしたいと思います。
高校中退後と通信制高校に入るまで
私は高校2年生の頃に学校の人間関係や無理なスケジュール、短すぎる睡眠時間、過激なダイエットでうつ病になり、学校に通うことが出来なくなりました。
ある朝起きると、まったく体が全く動かず、トイレに行くことすらしんどい。
この時うつ病という事を知らず、自分はただ「怠けているだけだ」と思っていました。
その日から数日は母が学校に電話をしてくれましたが(多分体調が悪いと言った)
さすがに1週間も過ぎると担任の先生から不審に思われ、遂に夕方くらいに担任の先生から電話が来るように。
毎日電話が来るようになってその時も母が電話対応をしてくれたのですが、担任が私を出せと言ったのでしょう。
母が「先生と話しなさい」と受話器を持って来て、私はしぶしぶ電話に出ました。
先生にイライラしてる口調で「なんで学校に来ないんだ」と言われた時「『体が動かない』なんて言ったら、怠けていると思われる」と思ったので、
学校に行かない理由を言うことが出来ませんでした。
だんまりしていたら担任が「いい加減にしろ!」と怒鳴ってきて、その瞬間最後の1本の心の糸がブツッと切れて、
「私が不登校になっても心配じゃないんだ、自分の立場しか考えてないんだ、もう回復したとしても学校には戻らない」と思いました。
そして不登校になってから数か月後、当時付き合っていた同じクラスの彼氏にメールで「好きなのか分からなくなった」とたった一文。
自分の彼女が不登校なんて恥ずかしかったのでしょう。そのメールであっさりと終わってしまいました。
当時の私は人に相談するということが出来なかったため、担任の先生も理由の分からない不登校でイライラしたのもしょうがなかったかなと思います。
でも思春期だったんだからもう少し対応は慎重にして欲しかったです。
真面目な生徒だったので長期間休むのはしょうがない理由があると察せるのではないかと。
彼氏にすら相談することが出来なかったのですが、このとき相談するすることが出来ていたら周りの態度も違っていたのかなと思います。
相談するなら死んだ方がマシと思っていたので無理でしたけど。
通信制高校の資料請求をしたら…
しかし通えなくなっても進学して中退したことをチャラにしようとしていたので高校は卒業したいと考えていました。
そして噂で通信制高校の存在は知っていたので検索して資料請求しました。
そしたら資料請求後、通信制高校側から自宅に電話が。
この時、私はまだ高校休学の状態で母は私が通っている高校に復帰すると思っていたので、通信制高校側から連絡が来た時はかなり驚いていました。
母が電話に出てくれたのですが、母は電話を切った後鬼の血相で
「あんたもう学校行かないの!?通信制高校だってお金かかるんだからね!お金なんか出さないからね!」
と、私に言い予定外の出費の予感に激しく舌打ち&部屋の外からブツブツ聞こえてくる小言を言っていました。
私はてっきり親身になって心配してくれると思っていたので部屋でひっそりと号泣。
私は小さい頃から人に相談する事が出来ませんでした。
なのでどうして学校に通わないのか母には何も話していませんでした。
それに体が動かない、と言ったら「気持ちの問題でしょ」と言われるのが目に見えていたので。
自分の娘はどうして学校に行かないのか分からない、なぜ通信制高校に入学しようとしているのか分からない。
母が困惑して怒ったのは当然の結果です。
でも私はうつ病で、学校に行かない、じゃなくて行けない。
もう普通に学校に通える体力、気力がなかったので退学すると決めていました。
その後、母はとりあえず私と一緒に通信制高校の面会へ行くことにしました。
この時も母とは何も話し合っていません。
そもそも、母と話し合う、という事をしたことがなかったのです。
私は高校で使っていた学用品や制服等などを視界に入れたくなくて全て捨ててしまったのですが、
それを見た母は、私はもう高校に行かないと察したのだと思います。
高校は中退しない方がいい!?
母と車で1時間半かけて、通信制高校の面会に行きました。
学校はビルの中に入っていて、学校と言うよりは塾のような雰囲気でした。
面会では別室で担当者、私、母の3人で、担当者から「なぜ高校中退して通信制高校へ通いたいのか」と言われましたが私は答えることが出来ず。
自分が凄く苦しい状況で、全日制高校に通うことが出来ない状態だという事を誰にも知られたくありませんでした。
通信制高校側の先生は「高校は出来ればやめない方がいい。あと1年だけで卒業出来るんだからもったいない。」とひたすら私を説得してました。
でも私は0か100かの完璧主義でプライドがかなり高く、「しばらく学校を休んだ問題児」のレッテルを貼られた状態で学校に復帰するなんてありえない、と思ってたし、
後輩と一緒に勉強するなんて死んだ方がマシだと思ってました。
そもそも通える状態ではなかったので(通えるなら通ってる;怒)
通信制高校側の先生にも母親にも「高校退学はする」の一点張りで通し、全日制高校は退学。通信制高校に通うことになりました。
通信制高校の現実、卒業するまで
色々な手続きを済ませ、通信制高校の先生に高校卒業までの手順を聞いたところ
私の場合、高校2年の秋頃まで通っていたので単位はそこそこ取ってあり、あとは社会と理科の単位が足りない状況でした。
卒業するためにはその2つの教科を高校卒業認定試験で合格すれば卒業できると言われました。
早速、試験の勉強をしなければならなかったのですが、なんせうつ状態だったので勉強どころでは無く、
しかも通信制高校はずっと自宅にいれると思ったのに、週に2、3回は通わないといけないと知らされ、絶望。(進研ゼミみたいなのを想像してた)
うつ状態で通学を試みるも、電車に乗って1時間かかる目的駅に着くまで毎回具合が悪くなってしまい、そのままUターンで帰るという状態が続きました。
そのまま高校卒業認定試験を迎えた訳で一応受験する事は出来たものの、まったく勉強していなかったので受かるはずもなく。(うつ状態で勉強なんて無理)
しかし学校側に学校に来て授業を受ければ単位を取ったことにできると言われ(←うろ覚え)死ぬ思いで何回か通学しました。(授業という名の自習だったのが救い)
それで無事単位をとることが出来、名ばかりの高校卒業を手にしました。
さいごに
通信制高校に行くことを検討している人へ
全日制高校中退後から通信制高校での体験を書かせて頂きました。
母がいろいろと手続きしている時、母は本当にイライラしていて私もうつ病で辛く、完全に家庭崩壊してました。
母は真面目な常識人なので、自分の娘がまさか高校中退するとは思わなかったんだと思います。(当時、高校中退→出来損ないの不良みたいなイメージだったので)
通信制高校のあれこれ
通信制高校は、実際に通うまで、高校中退した人が行くところ、というネガティブなイメージでしたが、
最初から全日制高校を選択肢に入れず、通信制高校を選択して入学する人もいました。
また、芸能活動をしたい、音大に進学したくて練習時間を確保したいからという、将来の目標がハッキリしていてそれを叶えるために通信制高校を選択する人もいました。(通信の担任の先生から聞きました。)
大学、専門学校へ進学する人ももちろんいます。
通信制高校の雰囲気はとても自由で、先生も学校の先生と言うより、塾の先生みたいな雰囲気で気さくな感じでした。
私の時は通信制高校って一般的にかなり偏見ある感じだったんですが、最初から全日制を選ばずに通信制高校に通うのもありだったなと今では思います。
実際、私は中学校卒業間近「高校行きたくないな」と本気で思っていました。
しかしほかの選択肢が思いつかなかったし、世間の雰囲気では全日制高校への進学は、暗黙の了解という感じだったので進学するしかありませんでした。
もちろん全日制の良さもありますが、通信制高校は人それぞれ〜という雰囲気なので、人間関係の煩わしさ、変な馴れ合い等もしなくて済みます。
ほんとにストレス、フリー。
問題は、まだまだ偏見が多そうなので、周囲の理解が得られるかということですかね。
全日制に通えなくてもおかしくない!
私の実家は田舎なので、高校生が私服で日中外で出歩いている、ということ自体とても浮いて、日中は外に出ることが出来ませんでした。
でも色んな人がいるんだから、今の学校の制度に合わない人はもちろんいるわけで。
学校通えない人は全く問題じゃない。サラリーマンが合わない人もいるじゃないですか?
だから、高校もそんなノリで最初から通信制高校を選ぶのもありだと思うんです。
今の全日制学校のシステムが合わない人、多くなってきてるんじゃないかなあと思います。
お世話になっているカウンセラーが私が学校で辛かったこと等話した時に「今学校通えない子増えてきてるのよね〜」と言っていた事を覚えています。
学校通えないって、異常な事じゃないんです。
なので全日制高校に通えなくて落ち込んでいる人、落ち込む必要はないです。
今だから思う事ですが、母も私も高校中退を問題だと思わなかったらお互いギスギスする事はなかったんじゃなかったのかなと思います。
あと私が素直に話していれば。
まあ過ぎたことだし、しょうがないですけど。
お互いに学びがありました。