幸せになるためにうつ病になる必要があった

感動体験が待ってるよ



こんにちは、サオリです


17でうつ病になったときは「なんで自分がこんな目にあわないといけないんだ」「なんで自分だけ」と思っていました。

周りは普通に学校に通えているのに自分は通う事が出来ない。


真面目に過ごしてきたのにうつ病になって高校中退する羽目になって、すごく理不尽だなって思いました。(真面目だからこそうつ病になったんだよなあ)


でも考えれば考えるほど、うつ病になってなくてもどっちにしろ人生どん底だったよなって思います。

 

 

うつ病で価値観を変えざるをえなくなった


うつ病になる前やうつ病中は社会的な価値観で生きる事が幸せだと信じて疑わなかったんですよね。

例えば大学に行って安定した職に就くのが幸せ、30前に結婚するのが幸せ、みたいな。


とくに私の場合は「キャリアを積んで成功しないと」「その道のプロフェッショナルにならないと」という気持ちが異様に強かったです。

じゃないと周りに認めてもらえないと思っていました。

 

だからうつ病が治らず、パニック障害が治らず、働けない自分には価値がないとずっと、ずっと思っていました。

カウンセラーに「生きているだけで価値があるのよ」と言われても、理解することが出来ませんでした。


ちなみに、なんでこんなに働くことに執着していたのかというと、子供の頃から母に「将来は安定した職に」「手に職」「公務員がいい」とそんなことばかり言われていたし、

中学のブラック部活では役に立つことが良い事と徹底的に教え込まれていたし、役に立っていない、生産的な事をしていないと怒られる環境だったから。


働けない、何も生産的な事ができなくなった自分には価値がないと思っていたんです。


自分の事をそう思っているのだから、人に対しても役に立たない人に対して見下していたし、人づきあいも損得勘定で付き合っていました。

 

 

うつ病になってなくても人生どん底だったと思う


もしうつ病になっていなかったらこのままの価値観で生きていて、どっちにしろ人生どん底でした。

だってうつ病になる前の中学生の段階でもう人生辛かったから。


勉強して成績を出して、高校に入学して、

そしたらまた勉強して、大学に入学して、結果を出し続ける。

それが社会人になっても定年するまでずっとずっと続く。


そんなことを想像したらめまいがしてきたし、何のために生きているのか分からず、辛くて辛くてしょうがありませんでした。


「みんな辛くても我慢している」って母に呪文のように言われていたから、

これが生きる事、これが人生だと思い、生きるのが嫌だと思ってしまうのもしょうがありません。


でもうつ病はそんな価値観を変えるきっかけになってくれて今では感謝しています。

 

 

幸せってなんだろう

 

最初に「頑張らなくても幸せになれるのかも」と思えたのは、うつ病になって高校中退後、

しばらく経ってコンビニでバイトができるまで回復したとき。


最初はお昼の時間帯に入っていて、その時私以外子持ち主婦の方たちばかりだったのですが

お客さんがあまり来ない田舎のコンビニだったから主婦同士「明日お弁当だって知ってた?」「知らなかった!もう、うちの子お便り渡さないんだから!」なんてわいわい楽しそうにしているのを見て

それまで思っていた幸せについて考えるようになりました。


手に職のない人、正社員じゃない人はみんな不幸で毎日鬱々としていると思っていたから肩透かしを食らったんですよね。

自分がどれだけ狭い世界にいたのか思い知らされました。


親や学校の先生が、会社に就職できないと不幸で人生どん底みたいな価値観押し付けてくるから

自分はきちんとして、ちゃんとしなきゃ、ちゃんと就職できるようにしなきゃと思ってたのに。


バイトでもこんなに毎日充実するじゃん、むしろ学校より楽しくて楽でお金ももらえて良いなと思えたのは良かったです。


うつ病になったからこそ得たもの

 

自分にとっての幸せを考えられるようになったのは、うつ病になったからこそだと思っています。


それまで結果、成果を出したかどうかでしか生きられなくて

楽しい事があっても楽しめない


無駄なものは一切排除してきた結果

ロボットみたいになってしまって感情表現ができない、「これが好き」と言えない


自分の好きなこともわからなくなってしまったのが

うつ病をきっかけに自分と向き合って何もできなくても生きていていいと思えるようになったのは価値観の大転換だし


うつ病中に何度も「うつ病になんかなってなかったら人生順調なのに」と思っていたけど

大間違いでした。


うつ病は死ぬほどつらかったけど、でもうつ病になってなかったらと思うと本当にぞっとします。


好きなことを素直に好きと言って自分を表現できること

天気が良いだけで幸せだと思える心

また人を信じられるようになれたこと


文にしてみるとどれも大したことないけど、長い間感じる事が出来なかったからまたこう思えるようになったのは私にとって感動体験。


やっぱりわたしの人生にはうつ病が必要だったのかな


諦めないでうつ病治そうとして良かった


ありがとう