私がうつ病を治すのに10年もかかってしまった3つの理由

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こんにちは、サオリです


私は17歳の頃にうつ病になって学校に行けなくなってから、根本的に治るまで10年もかかってしまいました。

今日はうつ病を治すのに10年もかかってしまった理由と、さいごにどうしたら早くうつ病が治るのかについて私なりに考えてみたことを書きます。


現在うつ病を患っている方の参考になればと思います。

 

うつ病の自覚がなかった、うつ病に偏見があった


わたしが17歳でうつ病になったとき、うつ病という言葉は世間であまり認知されていませんでした。

また私自身もうつ病についてよく分かっていなかったし、うつ病に対して


心の弱い人がなる病気、だらしのない人がなる病気、うつ病の人は気合が足りない


という偏見を持っていて、まさか自分がなるとは一ミリも思っていませんでした。


なのである日体が動かなくてベッドから起き上がれなくなってしまったり、体が鉛のように重くて、トイレに行くことすらしんどかったり、訳も分からず悲しくなることに対して

自分は気合が足りない、怠けている、だらしがない、自制しなければ

と思っていたし、


うつ病の自覚がなかったので、すごく苦しいのにも関わらず学校に行けないことに対して「自分は仮病している」と思っていました。


母が心配して「具合悪いなら病院に行くよ」と言ってくれたのですが、熱が出ているわけでもなくて、ただ体が重いだけだから

「病院に行ったら仮病がばれてしまう」

と思い、病院に行きませんでした。

 

うつ病は恥ずかしくない


うつ病は誰にでもなる可能性がある病気です。


なのでぜんぜん恥ずかし事ではないし、一生のうちにうつ病になったことがある人は約6~7人に1人です。

参照:★ うつ病は何人に1人がなる? - 心療内科 精神科 東京都港区 うつ ADHD 不眠症不安感 あがり症などの専門外来 カウンセリングの専門外来 表参道ソフィアクリニック (sophiaclinic.jp)

↑数字で見ると、意外と身近な病気であることが分かります。


私がカフェでバイトをしていた時に、店長にうつ病をカミングアウトしたことがありました。

そしたら店長も「実はおれも昔うつ病にだったんだよ」と話してくれた事が、いまだ鮮明に覚えています。


なのであなたの身近にいる人も過去にうつ病だったことがあるかもしれないし、うつ病とは縁がなさそうな人でも、これから何か辛い出来事が起こってなる可能性は十分ありえます。

 

 

人に頼ることが出来なかった、相談できなかった

 

私は小さいころから人に対して何かを相談したり、弱みを見せるという事ができませんでした。

なので体が動かなくなったとき、母に自分の今の状態を伝える事が出来ませんでした。



わたしは10歳くらいの頃から秋冬になると体がだるくなり、体が思うように動かない、無気力になるといった冬季うつ病に悩んでいて、

その時期はよく学校を休んでいました。(その時は冬季うつの事は知りませんでした。)


多くて週に3回は休んでいたので母に心配されたのですが、その時も朝布団にくるまって「今日学校行かないから」の一言だけで、相談できなかったんですよね。


私が何も言わないので母が「学校でいじめられてるの?」と聞いてきたときに、「さすがにその誤解は学校側も巻き込むことになるかも」と思い、


「だるいから行かないだけ」と勇気を振り絞って言ったのですが、母が「『だるい』なんて気持ちの持ちようでしょ」と怒られてしまい、

それ以降も学校を休むたびに同じことを言われ怒られていました。


それが原因で、学校に通うことが出来なくなった17歳のころにまた、「だるい」なんて言ったら同じことを言われて怒られるのは目に見えているため、言う事が出来ませんでした。


体が重い、だるいなんて、疲れがたまっているときは誰でも口にする言葉です。

なので母が怒る気持ちもわかるのですが、当時は死ぬほどつらかったです。



また、学校に行けなくなってからは、いろんな友達から「なんで学校に来ないの?」「どうしたの?」とメールが来たのですが、そもそも友達に相談なんてしたことがなかったし、

被害妄想も強かったために、「どうせ先生に言われてメールしただけだろう」「誰も私の事を心配している人なんていない」

と思ったので、相談どころかメールの返信すらできませんでした。


今はラインで簡単に相談できる

 昔の私のように身近に相談できる人がいない、相談することができないという人は今はラインなどで気軽に相談できる団体があるため、積極的に活用してみてください。

まもろうよ こころ|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 ↑厚生労働省のページに各支援団体が紹介されています。電話、SNS、どちらでも相談可。


18歳以下に限定されたチャット相談や、10代、20代の女性のためのライン相談もあります。

自分の気持ちを外に出すだけでも、気持ちが軽くなりますよ。

 

自力で治そうとした

 

最初の項目で、うつ病の自覚がなかったと書きましたが「もしかし自分はうつ病かもしれない」と思ったのは、家に引きこもりインターネットでうつ病の事を知ってから。


「精神科やカウンセリングに行ったら治るのかな」と思ったのですが、

当時とにかく人が嫌いだったため、精神科やカウンセリングの先生に自分の事を話せる気がしなかったし、

先生のアドバイスも素直に聞ける気がしなかったため、行きませんでした。

被害妄想も強くて、そんなところに行っても馬鹿にされるに違いないと思ってました。



それと高校を中退して数か月後にアルバイトを始めたのですが、いい人たちばかりで環境と人間関係には恵まれていたので、わざわざ治療しようとしなくても治るかもしれないと思いました。


うつ病症状は恵まれた環境や、本をたくさん読んだおかげで価値観が変わっていき軽くなっていきましたが、やはり根本的には治らずいつも過去の出来事を思い出しては苦しい思いをしていました。

 

きちんと専門家に頼ろう


うつ病の程度によっては、自力で治すこともできるかもしれませんが、うつ病になっているときは視野が狭くなっているものです。


視野が狭くなっていると、正しい対処がわからず、症状も長引いてしまうどころか、ほかの精神疾患を発症する可能性だってあります。


私は自力で治そうとしたために、うつ病を長引かせてしまい、しまいにはパニック障害になってしまいました。


カウンセリングに思い切って通い始めてからは、自分は物事の考え方に偏りがあるという事に気づかされ、自分の視野の狭さにとてもびっくりしました。


それからはどんどん良くなっていったので、もし昔の私のように自力でなんとかしようとしている人は、専門家に頼ることも視野に入れてみてください。


 

おわりに

 どうしたら早くうつ病は治るのか


わたしは精神科医でもないし、心理カウンセラーでもないただの素人なので、専門的なことは何ひとつ言えないのですが、

うつ病になった経験から言わせてもらうと、うつ病はひとりでどうにかしようとしないですぐ専門家に頼るべきだと思います。



私がカウンセリングに通い始めたのは、学校に行けなくなってから約9年後の事です。

その間、かなり遠回りをしてしまいました。


自力で治そうとした、の項目で、

精神科やカウンセリングの先生に自分の事を話せる気がしなかったし、先生のアドバイスも素直に聞ける気がしなかったため、行かなかったと書きましたが、


今の私から言わせるとそもそも自分の事をペラペラ話せるうつ病患者の方が珍しいと思うし、そこまで自分の状況をわかっていたらそもそもうつ病にならないんじゃ…と思います。



「人が嫌いで先生のアドバイスも素直に聞ける気がしなかった」という部分も、

人嫌いを治して、アドバイスも素直に聞けるようになるようカウンセリングをする、カウンセラーの腕の見せ所なんじゃないかと思います。


なので昔の私と同じような理由で精神科やカウンセリングに行くか迷っている方は、とりあえず行ってみた方がよいと思っています。


対面カウンセリングが苦手な方や、そもそもカウンセリングってのも大げさだなと感じる方は、ラインを活用したチャット相談もあるので、活用してください。


SNS相談|困った時の相談方法・窓口|まもろうよ こころ|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 

 人に相談すること、頼ることは恥ずかしい事ではありません。


とにかく、自分一人で抱え込まないのが大切です。

うつ病はかならず治ります。