田舎に帰ったらうつ病は治るのか。

 


こんにちは、サオリです

今日は田舎に帰ったらうつ病は治るのかわたしの考えをお話しします。


私は17歳の頃にうつ病になり、その後治すまで10年かかっています。

環境は実家が田舎で、その後専門学校の入学を機に上京して、現在も東京に住み続けています。


上京した頃はうつ症状が軽い時期だったのですが、数年後うつ症状が悪化した時は一人暮らしの不安から、田舎に帰った方がいいのか迷いました。

最終的にはそのまま東京に住み続けて、うつ病を完治しました。

今思えばもし田舎に帰っていたら治るのはもう少し時間がかかっていたと思います。


わたしの場合は都会での治療が合っていましたが、どちらがいいのかは人によるので田舎と都会、それぞれのメリット、デメリットをわたしの体験談も含めてお話します。

 

田舎に帰ったらうつ病は治るのか

環境を変えることは効果的


まず「田舎に帰ったらうつ病は治るのか」という事ですが、環境を変えるという点で、うつ病にとても効果があると感じます。


実際に私が環境を変えたことで、うつ病完治につながったので。


環境が変われば、毎日の行動もかわります。

行動が変われば、次第に考え方も変わっていくでしょう。


都会で暮らしていると、上昇志向の人が多いからかなんとなく焦燥感を感じてしまうときがあるんですよね。


それに比べ田舎は時間の流れがゆっくり人も街の雰囲気ものんびりしているし、心を休めるにはよいかもしれません。

 

治療はしっかり受けるべき


ただし、田舎に帰ってじっとしてたら治るのかというと、そうではありません。

ストレスの原因から離れてひたすら休めば、うつ症状も落ち着いてくるかもしれません。


しかしうつ病になった原因を明確にして根本的に解決しないと、また再発してしまいます。



私は17歳でうつ病になって4年間、学校や人間関係などのストレスの原因から離れて休み続け、うつ症状が軽くなりました。


しかしその後、ストレスを受けた時の対処の仕方が分からないまま社会生活に戻ってしまったため、次第にストレスをため込んでうつ病が悪化してしまいました。


なのでうつ病の原因が、環境なのか、人間関係なのか、考え方なのか、不規則な生活習慣なのか明確にして治療する必要があります。



うつ症状がひどいなら精神科に行った方がいいし、物事をすべてネガティブに考えてしまうのなら、カウンセリングで考え方を改める練習をした方がいいです。


不規則な生活習慣が原因なら、生活習慣を改める必要があります。



うつ病になった原因が「都会」という環境だけの問題なら、田舎に帰ることでうつ病も治るかもしれませんが、

そのほかの理由が原因であるならば、ただ田舎に帰っても治ることはないと思います。

 

田舎に帰るメリット、デメリット

メリット

 安心感がある

田舎に帰るメリットは、まず何といっても家族と一緒に住めるという事。

同居人がいるのといないのでは、安心感がまるで違います。


うつ病だと、身の回りの事が手につかなくなってしまうため、家事や食事のサポートがある環境はかなり心強いです。

特に食事を整えることはうつ病に効果的なので、協力してくれる人がいる場合、うつ病の治療の効果も発揮しやすいかと思います。


家の中での行動にメリハリがつく


うつ病で仕事をしていない場合、一日中家で過ごすことになるでしょう。


そのとき実家暮らしだと、日中過ごすところはリビング、寝るときは自分の部屋と分けることが出来るので生活のメリハリも付きやすいです。


私の場合、都会のワンルーム暮らしだと、ベッドをソファー代わりにしたりと、ベッドの上でダラダラ過ごすことが多くなってしまうため、生活のメリハリがつかず、

いざ寝ようとすると寝れなくなってしまうことがありました。

 

デメリット

周りの目が気になる


田舎に帰ることのデメリットは、これはわたしの地元の場合なのですが、外出したくてもしにくいという事です。


田舎って若い人が日中出歩くのってとても目立つんですよね。


車で本屋へ出かけるとかならまだマシなのですが、散歩したいな、と思って外へでれば不審者に思われても仕方がない環境です。


一人で外を歩いていると、近所に住む車に乗った人から高確率で「誰だろう」と思われています。


正々堂々と散歩すればよいのかもしれませんが、

「いつも一人で散歩しているあのひとは、何してる人なんだろう、どこに住んでる人なんだろう」

とうわさの対象にされることもあり、家族にも迷惑をかけてしまうんですよね。


なので私が実家暮らしの時は、近所の目が気になり外出が苦痛でした。

 

引きこもりがちになる


近所の目が気にならなくても田舎は娯楽施設がないのでつい家に引きこもりがちになってしまいます。


なかなか気分転換もしにくく、私が田舎にいた頃はネットかテレビか本を読むかくらいしかすることがなくて、身体的にも不健康でした。

 

うつ病は都会の方が治しやすかった私のケース

都会のここがよかった

 健康的に過ごしやすい

都会だと、歩かないといけないので運動量が増えて健康的です。


先ほど田舎のデメリットで「外出しにくい」と書きましたが、都会だと他人に干渉しないため、日中散歩していても全く気にならないし、

都会の方が公園がしっかり整備されているため、田舎より自然に触れ合う機会が意外と多いです。


またうつ病の時に昼夜逆転しても、夜ジムで運動出来て、そのあとサウナでリフレッシュできたのがとてもよかったです。


ただしうつ症状の重いときは、外出なんて出来なかったし、食事の用意や家事はとにかくしんどかったです。

 

選択肢が多い


精神科にしても、カウンセラーにしても、都会はとにかく選択肢が多いです。


とくにカウンセリングは相性が大切なので、選択肢は多ければ多いほどいいです。


テレビ電話でカウンセリングという方法もありますが、私は対面派のため、都会の方がよかったです。

 

心許せる人がいた


東京には妹と彼氏がいて、たまに会ってしゃべるのはとてもいい気分転換になりました。


地元には、高校中退をきっかけに友達とは縁を切っているため、他愛ない話をできる人がいないし、いたとしても気を使ってしまうので、

気を遣わずしゃべれる人がいる環境はかなり大きかったです。

 

 田舎のここにデメリットを感じた

 

田舎にいると昔の事を思い出してしまう


私はうつ病で高校を中退しています。

うつ病になった原因のひとつに、高校生活での強いストレスがあったからなのですが、

田舎に帰るとそのときの辛い出来事を思い出してしまいます。


一部の人から理不尽な理由で突然無視されたり、選択の授業での授業崩壊が起きていて、周りの先生に訴えても改善されず、とにかく毎日ストレスでいっぱいでした。


今も通っていた高校や、通学に使っていた駅をみるとモヤモヤしてストレスを感じます。


なのでストレスを感じる環境から離れてよかったと思います。

 

実家暮らしの罪悪感と周りの目が気になった


私の両親は共働きなのですが、私は両親は毎日働いているにも関わらず自分は働けないことに罪悪感を感じてストレスを感じていました。

毎朝玄関のドアがバタッと閉まるのを確認して、家に誰も言いない事を確認しないと自分の部屋から出られませんでした。


また、田舎は狭いコミュニティなので、うつ病の治療をするにも、


  • 病院で知り合いにばったり会ってしまわないだろうか、

  • 知り合いにうつ病だと知られたくない、

  • 自分のグッタリした姿を見られたら恥ずかしい、



と思っていたので、それもストレスでした。

 

 

 おわりに


自分に最適な環境を選ぶためには、どの環境がうつ病が治りやすいか、というよりは、どの環境が居心地よく過ごせるかという選び方の方が大切です。


心地よいと感じるポイントは人それぞれです。


分からなければ、広い空間なのか、誰かと一緒にいる環境なのか、街の利便性なのか、ひとつひとつ考えてみましょう。



私はうつ病だったときに、一人暮らしがあまりにも心細くて田舎の環境を必要以上に美化してしまい、

「もう田舎に帰ろうかな」

と彼氏によく言っていたのですが、


「田舎だとどうせ引きこもりがちになっちゃうでしょ」

の言葉に冷静に考える事が出来ました。



わたしの居心地の良い環境は外出のしやすさだったので、あそこで引っ越しを踏みとどまってよかったと思っています。