オシャレかどうかではなく素敵かどうか。ファッションの本質に触れる教科書的本「ファッション・ライフのはじめ方」


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こんにちは、サオリです

今日は最近夢中になって読んでるファッション本を紹介します。

「ファッション・ライフの始め方」高村是州 著という本なのですが(現在中古本のみ)
ファッション・ライフのはじめ方 (岩波ジュニア新書)(記事下にもにリンクあり)

まー面白い。


この本、ファッションにちょっと興味を持ち始めた中学生くらいの男の子に向けて書かれた本なのですが、侮るなかれ

ファッションの本質的なものがさらっと書かれておりまして。


何がオシャレか分からないってファッションに興味のある人なら誰でも一度は思ったことがあると思うんですよ。

それがね、この本には書かれております。

 

オシャレかどうかではなく素敵かどうか

 

一目見ただけで「あ、この人は素敵だな」と思う人がいますよね。

そういう人たちは、どうして素敵なんでしょう?p.39


一番ハッとしたのは、そもそもこの本、“オシャレ”って言葉より“素敵”って言葉が多用されてるところ。

ファッションに興味があると“オシャレ”ってキーワードでいろいろ検索したりすると思うんです。

でもそれこそがファッションの悩みを作ってると思うんですよね。


ファッションって着る人あってこそだけど、ファッションに興味を持ち始めるとどうしても「何を着たらいいのか」服だけに意識が向きがちだと思うんですよ。


でもこの本を読んでるとファッションって着る人あってこそだよなって当たり前の事だけど忘れがちな事に気が付くんです。

本当の意味でのファッションは、服と、それを着る人物がそろって初めて成り立つものですよね。p.62

 

オシャレかどうかも大切だけど、それよりも素敵かどうか

オシャレだなって思われるより素敵だなって思われた方が嬉しくないですか?

だってオシャレって着てる服にしか意識がいっていないような感じがするから。

頑張ったオシャレは素敵に見えない


あとすごく好きなところは、

素敵な人は自分なりの「おしゃれ」をもっています。
~途中省略~

その人に似合う服がトラッドであろうが、パンクであろうが、ゴスロリであろうが、服を「着る」ということに、力みがないのです。p.39

ってところ。

ここの部分読んで、単にオシャレでもダメなんだなって思ったの。

服に迷走していたとき自分なりに頑張ってオシャレしてたんだけど、そもそも頑張ってるのが素敵に見えない原因だった。


見た目は似合ってたけど自分の内面に合ってなかったからオシャレをするときに力みが入ってた。

だからその力みが違和感としてずっと自分に残ってて、自分のファッションに満足することが出来なかった。


ヘアメイクの業界にいたときに「この人素敵だな」って思った人って服だけ見ればそんな大したことなかったんだよなあ。たぶん細かいディティールとかは気にしてんだろうけど。


それは力みがなくてその人にとって着ている服が外見も内面もすごく調和していたから素敵だったんだと思う。

そういう人って、こういう事が自然と分かっているんだと思う。


私はそれこそ完全に見た目のことしか考えていなくて、モデルさんと同じ服を着れば同じような雰囲気になれる、

オシャレな人と同じ服を着れば素敵になれるって思っていたから分からなかったけど。

 

自分なりに手探りで「自分の内面とも調和してないと素敵に見えないんだ」「ファッションって見た目だけじゃないんだ」って気が付いたけど

この本にはその気づきが全部書かれてた。


この本一冊にファッションを楽しむ上での大切な事が書かれてます。

この一冊で足りるよ。