古着の何がそんなにいいのかという話。古着屋では「これは!!!」という服に出会える。

そこらへんに売ってそうなデザインなのにどこを探してもなかった6つボタンのチャコールグレーのダブルウールコート。古着屋で捕獲!!!


こんにちは、サオリです


今日は古着のこと。

私は昔、古着ってどこぞの誰が着ていたのかわからないただのお古としか思っていなくて、それなら対して値段が変わらない新品のプチプラでよくない?と思っていました。

しかもそのとき私の周りにいた古着好きなひとが、個性の強いスタイリングをしていたので古着=変わってる人が着ているというイメージで

自分には古着は一生縁がないだろうなと思っていました。

(ちなみにここでいう古着は90年代以前のヴィンテージ古着の事を指します)

 

欲しい服が見つからない!を解決してくれるのが古着

立体的なパールボタンが素敵なクラシカルなレースブラウス


しかしだんだんオシャレの事が分かるようになってきて、パンツやジャケットの丈や、ボタンを変える事が当たり前になってきたころから

服も「こういうシルエットの、こういう色の服が欲しい」と具体的になってきたんです。


それまでは「なにかいいものないかな~」と店やブランドの提案に乗っかるだけの服選びで受け身だったのですが、

 

「こういう服が欲しい」と思うようになったとき、ネットを使っても見つける事が出来なくなったんです。


でも古着で探してみると見つかる率が高くてそこから少しずつ古着にも手を出すようになりました。


例えば今年だと、グレーのダブルブレストのウールコートが欲しいと思いました。(6つボタンのやつ)

定番の形だし、去年からダブルのコートを見かける頻度も高くなったから、普通に売ってるかなーと思ったんですよ。


でも最近のコートは裏地がなかったり(裏地ありが好き)、ビッグシルエットで身幅が大きかったり(コートはジャストサイズが好き)

「見つけた!」と思っても素材がコレジャナイ感があったり、ボタンが2つタイプだったり…(←ダブルコートはたくさん出てたのに6つボタンが少ない!)

と、気に入るものが新品で1枚も見つける事が出来なかったんです。


これは古着に頼るしかないなーと思って古着屋を巡る旅に出たところ、1件目でドンピシャのコートに出会い、購入。


今回はたまたまでしたが、「これは!」というアイテムに出会えることがあるのが古着です。


一般的な服屋はトレンドや日本市場に合わせてデザインされた服しか置いてないので、

私のように「思い描いた服がみつからない!」と言う方はもしかしたらヴィンテージ古着にあるかもしれません。

 

同じようなスタイリングで差別化できるのが古着

 

他に古着の良いところはトレンドのスタイルを簡単に差別化できるからオシャレ見えしやすいってことです。

古着ってトレンドの元ネタであふれてるんですよ。

例えばここ数年肩幅広めのジャケットが出ていますが、これって80年代が元ネタ。


80年代が元ネタでも「わざわざ当時の服見つけて着なくてもよくね?」と思うかもしれませんが、

ヴィンテージの服のほうが同じ値段の新品の服より質が良い&デザインとしてのクオリティが高い事が多いので簡単に差別化できるんですよ。


特に生地やボタンなんかは今の時代では見かけないようなものでできた服がたくさんあるので、似たようなスタイリングでも雰囲気に差が出やすいです。

 

↑例えば最初に載せたコートは、国内のボタン屋さんでは見ないボタンだったり、生地もグレー地に白い毛が混じっており、立体感のある生地。

同じような生地&ボタンは最近の新品のもので見かけない。


だから同じ80年代を意識した、同じ予算内で作ったスタイリングでもヴィンテージの方が奥行きのあるスタイリングになりやすいです。

(ちなみに80年代のジャケットには大抵分厚い肩パッドが入ってるので抜いて着るのがいいよ!)

 

「あの服素敵!」を低予算で叶えるのが古着

フリマサイトで見つけた80'sと思われる毒っぽいカラーのツイード調ジャケット(こういう色得意)毛65%なのになんと3,000円。

 

街中や電車で「あの服素敵だな!」「どこで買ったんだろう…」って思ったこと、ありません?

こう思われる服ってだいたい2パターンで、1つはトレンドの超クオリティの高い服。

上質な生地、シルエットが異様に洗練されているデザイン性の高い服で、明らかに高そうな値段もそれなりにする服。

トレンドど真ん中デザインの最上質パターン。


もう1つがヴィンテージ。

明らかにトレンドとはずれてる個性的なデザインだったり、

無地の服でもよく見たら普通の服屋に売ってそうで売ってない、見たことのない生地感やシルエット、

お古だから異様にこなれ感が出ていて素敵と思われるパターンです。


今売っている新品の服で差別化するには前者のようにお金をかけるしかありませんが、ヴィンテージだったら低予算で簡単に差別化できるのが特徴です。


専門学生の時にアメリカンヴィンテージが好きな人たちがあふれるスタイリスト学科の中で1人、モダンで洗練された雰囲気の子がいたのですが、

その子の服がいつも「そんな素敵な服、どこで買うの?」と思うような服ばかりだったんですが、今思えばあれは古着でしたね。

当時は古着=アメリカンヴィンテージの印象が強すぎて新品の服だと思ってたけど。

 

ここまで古着の良いところを書きましたが、もちろんデメリットもあります。

例えば倉庫の臭いとか気に入ったデザインの服に汚れがあったりとか、安いとはいえ服なので単価は高いですし。

でもまあ駅ビルや大型商業施設にしか行ったことがない人は1度行ってみると今のトレンドの流れとはずれた異世界にいる気分になるので面白いですよ。