ニューヨークのリアルファッション事情。Tシャツジーンズしか着れない。

 

Tシャツもジーンズも無地の着古したピタピタサイズ感が大事



こんにちは、サオリです

今日はニューヨークにいた頃の話とか。


今から5年前、ニューヨークで語学学校に通いながらヘアメイクの撮影現場にインターンをしていたんだけど

ニューヨーク生活の中で一番ストレスに感じたのは服。

ニューヨークと言えばなんとなく映画やドラマの影響からかファッショナブルなイメージを持つ人も少なくないと思う。


でも言っておくがあそこはガチでTシャツとジーンズの人しかいない街


ちなみに5年前の話ではあるが、今でもそう変わっていないと思う。


ニューヨーカーはみんなTシャツジーンズしか着ていない


もっと詳しく言うと女性の場合は着古したTシャツとスキニージーンズ。

ジーンズに関してはスキニージーンズ一択。太っている人もピタピタのを履いている。

それ以外の形を履いている人はほとんどいなかった。


ジーンズの次に多かったのはランニングタイツ。

あれを1枚で履いている。

腰の位置が高くお尻の大きい人が多いからいつも「お尻のボリュームすごいなあ…」と見ていた。

寒かったらライダースジャケットかGジャン

平日も休日も関係ない。

国民服なの?ってくらいこういう格好の人しかいない。


私は毎日グランドセントラル駅を利用していたんだけど、そんな格好の人ばかりでスーツを着ている人なんていない。

みんなTシャツジーンズ(タイツ)で会社に向かう。

靴はみんなスニーカーを履いているんだけど、ビーサンの人もいた。

スーツを着ている人は銀行か金融街にしかいない。


メイクアップアーティストの事務所に行っても、有名雑誌の撮影現場に行ってもそれはまるで変わらない。


ちなみに男性は本当にブルージーンズしか履いていない

ジーンズでも色がブラックだったり、スキニーだったり、それ以外のパンツ、スラックスとかショートパンツを履いている人がいたらそれは間違いなくゲイ。

だから帰国したときは「なんでこんなにたくさんゲイがいるんだろう!?」とびっくり仰天した。

その時流行っていたステューシーのロゴドン服なんてアジア人留学生が着ているのを1度見ただけ。

 

このことを知り合いに話したとき「うっそだあww!!」と言われたが、大げさに言っているわけでもなく本当の事である。

よく日本人はみんな同じ格好をしているなんて言っている人がいるけど、ニューヨーカーの方がよっぽどみんな同じ格好をしている


バッグだって男性はリュックの人しかいなかったし、女性はアウトレットのコーチかマイケルコースのトートバッグ、ロンシャンのナイロンバッグを持っている人しかいなかった。


ちなみにニューヨークにオシャレな人いたよ!という人がいればそれは観光客か留学生の可能性が高い。それか高級住宅街の住人か。

5番街にはブランドバッグを持った観光客がわんさかいる。

 

治安の事を考えるとTシャツジーンズしか着れない

ニューヨーカーがみんな同じ格好をしているから自分もそういう格好をしないといけないというわけではないけど、治安の事を考えるとオシャレなんてできない


私自身はひどい犯罪被害に合う事はなかったんだけど(泊まったホテルでネイルポリッシュとメイクブラシを清掃スタッフに盗まれたくらい。出しっぱなしにしているのが悪かった)

治安が悪い場所はなんとなく肌で感じる。「ここやばいな…」って。

私が住んでいたところはクイーンズの比較的明るい雰囲気の街で治安の良いところだったけど、それでも変な人から「ニーハオ」と声をかけられることはあった。しかも何回も。


ネットでヨーロッパではブランドの高級バッグなんかはステイタスの高い人しか持っていないから、日本人の若い女の子がブランドバッグを持っているのは奇妙に見えると書かれているのを見たことがあるんだけど、

それはステイタスの高い人はブランドバッグを買えるお金があることの他に、治安の良い高級住宅地&車移動ができる生活だからなんだなあと肌で感じた。

ブランドバッグが買えるお金があっても地下鉄に乗る生活じゃ危なくて持てない。


せいぜい安心して持てるのはプレーンなデザインのコーチとマイケルコースのトートバッグ。みんな持ってるから。


日本で若い女性がブランドバッグを持てるのは治安がいいおかげ。


これはバッグだけではなく服もそう。

 

トレンチコート着て地下鉄乗ったら危機感を抱いた

メトロポリタンのオペラを鑑賞しに行くとき。


ネイビーの無地のワンピースとパンプス、トレンチコートという格好で地下鉄に乗ったんだけど私の恰好は浮いていた。

日本ではこんな恰好しているひとはそこら中にいるし、普通だけど、ニューヨークの地下鉄では「この格好ではスリにあってもカツアゲされてもしょうがないよな」という危機感を感じた。

それくらい異様に浮いていた。

無事にスリにもカツアゲにも合わなかったからよかったけど、次に小綺麗な恰好をするときはタクシーに乗ろうと心に誓った


日本は治安がいいからこのときの危機感を伝える事は難しいんだけど、日本だとビニールのクリアバッグに現金を大量に詰め込んで中身丸見え状態で電車に乗る感じだろうか。

それくらい怖かったし、自分が富裕層だと勘違いするくらい周りの恰好があまりにもカジュアルだった。

 

服にお金かけないくせにカナダグース率が高い理由?

さらにびっくりしたのは冬。

ニューヨーカーは服にお金かけないんだなあと思ったんだけど、冬になると朝のグランドセントラル駅で高級ダウンのカナダグースを着ている人をよく見かけて困惑した。(日本ほどではなかったけど)

着ている人は主にホワイトカラーっぽい人達だったんだけど、ホワイトカラーとはいえ普段Tシャツジーンズ通勤の明らかに服にお金をかけなさそうな人たちである。

だって駅で見かける大半の人はTシャツジーンズスニーカーリュックだよ?

そんな人たちが当時日本円で10万はする高級ダウンを着ているんだから驚いた

ちなみに語学学校のおばあちゃん先生も服にお金かけてなさそうなのにダウンはカナダグース。なぜ…?

でもまあ考えてみればボタンダウンシャツ発祥の地、アメリカ。

 


ニューヨークの冬はマイナス10度なんて珍しくない寒さ。

対して家の中は暖房ガンガンでTシャツ一枚で過ごす。

外出するときにTシャツの上から着てそのまま外に出ても寒くないカナダグースはニューヨーカーにとって合理的なアウターなんだと思う。(暖かさはモデルにもよるが)

 

オシャレに飢えた1年間だった

ブラウスでさえ着たら浮くから1年間ずっとTシャツとジーンズで過ごした。


実は留学する2年前もずっとTシャツジーンズで過ごしていたから帰国後はTシャツジーンズに飽き飽きして服買いまくり。

自分の着たい服が治安を気にせず自由に着れる国であることに幸せを感じた。


激安スーパーにヴィトンのバッグを持った人が普通にいる。

それが日本。


日本最高!!