実は、日本人にとって服装は「自分はどういう人間か」を伝えるための無言のメッセージ。
アメリカに1年間留学して気づいたのは、日本ではファッションが“自己紹介”の代わりになっているということでした。
こんにちは、サオリです
「日本人はオシャレ」と昔ネットで見て「ほんとか?オシャレじゃない人も全然いるのに」
と思ったのですが、その後ニューヨークに留学してその意味を思い知ってから
(その話はこちらで↓)
何で日本人ってこんなにもオシャレなんだろう?と時折考えることが多くなり、興味関心がありました。
この手の疑問って一概に「コレ」とは言えず、いろんな要因があっての事。
私が感じたのは、日本人のファッションって、アメリカでいう「How are you ?」なのではないか?と思ってます。
- いつまでたっても警戒心が解けなかったのは見た目でどういう人なのか分からなかったら?
- あなたはどんな人?アメリカはあいさつで、日本はファッションで!?
- ダサいかどうか気になってしまうのは相手に誤解を与えてしまわないか不安だから
いつまでたっても警戒心が解けなかったのは見た目でどういう人なのか分からなかったら?
私今から7年前くらいにニューヨークに1年間住んでいたのですが、ずっと街にいる間リラックスできなくて警戒心高めで過ごしていました。
最初は慣れない土地に1人だし、日本より治安悪いし、しょうがないかと思っていたのですが
地下鉄に乗ってる人たちがほぼ全員ジーンズにTシャツなのをみて「これが原因なんじゃないか?」って思ったんです。
日本って、ファッションのバリエーションが豊かだからだいたいファッションでカテゴリ分けできるじゃないですか。
トレンドのアイテムを多く身に着けていればこの人はトレンド好きなんだなとか、
マウンテンパーカーにスニーカーにリュックだったらこの人はファッションよりも機能性重視なんだろうなとか。
こういった趣味嗜好や、なんとなく職業が分かったりする。
今はカジュアル化がだいぶ進んでファッションだけで職業は分からなくなってしまったけど、
でもスーツを着ている人が幼稚園の先生では絶対ないからなんとなーくのカテゴリ分けは出来る。
でもニューヨークの場合だとほとんどの人がTシャツジーパンだからそのカテゴリ分けができないんです。
(だからこそスーツを着ている人を見るとお堅い職業なんだなとわかる)
だからどんな人なのか分からず、ずっと警戒心が高かったんだなって気が付いたんです。
それと同時に、日本にいた時無意識にファッションでその人がどういう人なのか判断していたことに気がついたんですよね。
あなたはどんな人?アメリカはあいさつで、日本はファッションで!?
それと数年前にXで、
初対面の人に対する「How are you ?」にはあなたが元気かどうか知りたくて聞いているわけではなくて、
このアジア人は英語をちゃんと話せるのか、声のトーンや表情を見てあなたがどんな人間かまずは挨拶をして探りを入れているだけです。
初対面の人に「How are you?」と聞かれて、その日の体調をまじめに答える日本人がいますが、あれはあなたが元気かどうか知りたくて聞いているわけじゃなくて、このアジア人は英語をちゃんと話せるのか、声のトーンや表情を見て、あなたがどんな人間か、まずはあいさつをして探りを入れているだけです。
— すけちゃん (@AgingAnarchist) September 28, 2022
というツイートを見て、
このツイートには「そこまで考えてない」とか「ただ挨拶をしたいだけ」と言う返信もあったのだけれど
私が無意識下でファッションでどんな人かを判断していたので、なくはないのかなと思ったんですよね。
だっていろんな人種がいてみんなTシャツジーパンの状況で、
同じ階級同士だったら相手がどんな人なのかを判断するにはそこしかないなって思うんですよね。
それにやたらあちらの方やたら「Hi 」って挨拶するのですが、
(日本だったら知らない人に軽くお辞儀をするような場面であちらの方は言ってくる。ウーバー(タクシー)で相席になったときとか)
そのとき歯を見せて笑うんですけど、あれは「笑うことであなたに敵意はないですよ」のサインらしいのですが。
それでアメリカ人は挨拶によってどういう人なのか、自分はあなたに敵意はないですよを表現していて、
日本人の場合は挨拶の代わりにファッションに気を使うことで
自分はどういう人間なのか、コミュニケーションツールとして使っているんじゃないかと思ったんです。
ダサいかどうか気になってしまうのは相手に誤解を与えてしまわないか不安だから
よく質問サイトのファッションカテゴリーで「これはダサいですか」っていう質問をよく目にするんですけど、
この質問ってファッションの悩みではなくて、
そのファッションによって相手に誤解されないかどうかという人間関係の悩みなんじゃないかと感じるんですよね。
日本って空気を読む、察してくださいの文化だから、
ダサい格好をしていたら周りの空気を読めない奴と思われるんじゃないか、
空気を読めないということはコミュニティの調和を乱すやつと思われるんじゃないか、
きっとダサいのが怖いのってこういう考えが隠れてるんじゃないかなと思います。
で、ほかのカテゴリの質問でも例えば人間関係だったら
「そのこと直接友達に言えばいいのに」
「それ旦那さんに言って2人で相談すればいいのに」って思う質問が多く目につくんですが、
これって相手の気持ちを察しようとする気持ちの表れだと思います。
だから日本人がやたら服装に気を使ったり、オシャレなのは
自分はどういう人間なのか、コミュニケーションツールとして使っているんじゃないかと思ったんです。
みなさんはどう思いますか?
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