学歴コンプレックスと成功への執着を手放すまでの事

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こんにちは、サオリです


私は学校の勉強ができないせいで勉強ができない、学歴コンプレックスを長い間抱えていました。

途中で学歴コンプレックスの克服はあきらめたのですが、今度は成功することに執着してしまいました。

そのせいで10代後半から20代中盤までまったく人生がうまくいかなかったんですよね。


今日はその時の話とその経験から学んだ学歴コンプレックス、成功への執着を手放して幸せになれるコツをお話しします。

 

認めて欲しくて学歴が欲しかった


どんなにがんばっても自信がなかった私が、自分を認めて自己肯定感が高くなった方法 

↑私は得意なことがあっても学校の勉強ができなければダメなんだと思っていました。


人から「勉強できないじゃん」「だからお前はバカなんだ」「塾通ってるのになんで勉強できないの」と言われるたびに、どんどん自己肯定感が下がっていきました。

じゃあ努力すればいいじゃんと思うかもしれませんが、興味のないものに対してまったく手につかないありさま。

勉強する習慣がほとんどありませんでした。

今思えばなんであんなに勉強しなかったのかというと、学校の勉強ができなくても好きなこと、得意なことで幸せに生きられるんだってことを証明したかったんだと思います。


中学生の頃には母からよく「こんなんで将来どうするの」「勉強ができなければ将来困ることになる」と言われたとき、得意なことがあるのになんでそこを見てくれないのか怒りと悲しみでいっぱいで、

自分の持っている才能を認めて欲しくてしょうがありませんでした。



そして私は認めてもらうためには、当時好きだった音楽で大学に行くしかないと思いました。

音大に行けば大卒の学歴が手に入るので、いままで勉強ができなかったコンプレックスがなくなるんじゃないか、

そうすれば人からバカにされなくなるだろうと思ったんです。


大卒なんて珍しくないですが、わたしの地元は田舎で高卒の人は少なくなく、4年制大学に進学すれば今まで馬鹿にしてきた子たちより優位に立てると思っていました。

 

 

大学進学のはずがまさかの高校中退


そして音大を目指していたのですが、レッスンや部活やバイトで高校生なのに帰宅時間が夜10時、

帰宅後も学校の宿題やレッスンの課題をやらなければいけなくて、睡眠時間は毎日数時間。


なので授業中に眠ってしまうことも多くなり、また学校の人間関係や無茶なダイエットで限界が来て、ある朝体が動かなくなってしまいました。


体が鉛のように重く、無気力ですべてのことに無関心状態。


こんな状態になっても大学への執着は残っていたので這うようにレッスンに行ってたのですが、先生に学校に行ってないことを知られてしまい、

「学校には行かないのにレッスンにくるのはいかがなものか」と責められてしまいました。


このとき素直に自分の現状を話せればよかったのですが、自分の事を話すことができない性格だったので言う事ができず、気まずくなってしまいレッスンにも通うことができなくなりました。


学校もそのまま中退。大学に行くどころか高校中退になってしまいました。



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とにかく学歴に執着していた

 

うつ病になっても音大はあきらめていなくて高卒認定をもらい受験しようとしていたのですが、うつ病で練習がしんどくてできなかったし

「大学に行かないと認めてもらえないんだ」「大学に行けなかったら人生お終いだ」という考えが頭の中でぐるぐるしていて、ほかの勉強にも集中することができませんでした。

結局私は受験すらできず、そのまま家で引きこもり生活。


通っていた高校の卒業式の日は私をバカにしてきた子たちより学歴が上になるはずが高校中退になってしまい、きっと私の事をバカにしているんだろうと思い(被害妄想強かった)惨めな気持ちでした。



その後18の頃にうつ症状も回復してきたのでカフェでバイトを始めたのですが、私と同じ年齢の大学生たちが大学の話をするたびにコンプレックスが刺激され、心が痛みました。

そして私はもう一度、コンプレックスをどうにかしようと大学に行くことにしました。


さすがに音大をまた目指すにはブランクがあり現実的ではなかったため、一般大学を目指したのですが、

うつ病が治りきっていなかったのとまた自分を追い詰めて勉強していたため、体調悪化でまた受験すらできず。


結局わたしは数年後に当時興味のあったメイクの専門学校に入学しました。

 

 

学歴はあきらめたけど、今度は成功に執着するように

 

結局大学はあきらめたのですが学歴のコンプレックスはそのまま。

なのでこのコンプレックスをカバーするには専門的な分野で成功するしかないと思い、今度は成功に執着するように。


メイクの専門学校は自分の得意と重なっていたこともあり、コンペで入賞したり作品も褒められるしで、このとき無理に苦手な勉強で大学に行こうとしなくてもよかったんだと思いました。



でも「この業界で成功しなければ自分は認められないんだ」と思い、また自分を追い詰め無理に頑張っていました。

専門学校卒業後、海外にまで行って勉強したのですが、専門学校時代のパワハラの後遺症もあり心がついていかず、最終的にはうつ病悪化で強制終了、そして帰国しました。


パニック障害になるし、散々でした。

とにかく成功に執着していたために、うつ病悪化で強制終了したときはもう自分の人生終わったと死にたい気持ちでいっぱいでした。



執着していたのは幸せになりたかったから

 

その後私はカウンセリングに行くことを決めて、カウンセラーと自分のコンプレックスに真正面から向き合っていきました。


わたしがいままで学歴や成功に執着していたのは周りに認めてほしかったから。

周りに認めてもらって自分の価値を証明したかったし、自分の存在意義を見出したかったから。


そして幸せになりたかったから。


幸せになりたいから自分の身をけずってボロボロになるまで頑張っていました。

これが当てはまるのはきっと私だけではないはずです。


みんな勉強をがんばったりいい会社に就職したがるのは、最終的に幸せになりたいからです。


でもそんなことを頑張っても幸せになれないと、多くの人が気づき始めています。

 

 

人に認められても幸せにはなれない

 

私は人から認められたら幸せになるとずっと思いこんでいました。


専門学生の頃私が作った作品がいろんな人からすごく褒められたことがありました。


うれしかったし満たされたけど「今度もすごいものを作らないといけない」と思うようになってしまいすごく苦しかったし、つぎは認めてもらえないかもしれないと常に恐怖心でいっぱい。


人から認められるための頑張りは、長くは続きません。


恐怖心などのネガティブな感情は精神的にエネルギーを消耗します。

なのでいつか無理しなければならなくなり、最終的には私のように無理がたたって強制終了するかもしれません。


 

承認欲求は自分で満たす

 

じゃあ「認められたい」という承認欲求はどう満たせばよいのかというと自分自身で認めてあげる事です。


たとえば朝ちゃんと起きれたことに対してほめてあげる。

少しだけ食事の栄養バランスに気を付けた自分をほめてあげる。

毎日ノートに今日一日頑張ったことを書いて、それに対してほめてあげる。


ささいなことでも、とにかく自分のことを褒めてあげる事が大切です。


どんなにがんばっても自信がなかった私が、自分を認めて自己肯定感が高くなった方法
↑承認欲求を満たすための方法はこちらの記事に詳しく書いていますので、ぜひお読みください。

 

 自分をほめるときに大切なのは決して人と比べない事。

もしあなたに小さい子供がいたとして、やっとはいはいから立てるようになったときに

「他人の子供と比べて○○さんちの子供より数か月遅いからダメね」

なんて子供に言いませんよね。


それと同じで、小さい子を大事にするように、自分自身の事も大事に扱ってあげる事です。



承認欲求が満たされるにはこれまで他人を比べる事が多かったり、自分にひどい言葉を投げかけた人ほど時間がかかるものです。


わたしも自分の事をノートに書いてほめる「ほめノート」を始めた時は、書いていてばかばかしい気持ちになっていました。

でも続けていけば少しずつ満たされるようになってきます。


自分で承認欲求を満たせるようなれば、自分軸で人生の進路も選べるようになります。


わたしは他人軸で進路を決めた結果、結果にしか興味がなかったし結果がでるまでとにかく苦痛でしょうがなかったです。

でも自分軸で選ぶことができれば結果がでるまでの過程も楽しむことが出来ます。

 

大学へのあこがれ

 

 私は専門学校に行きましたが、専門学校に通っている間も大学に行っている人がうらやましかったです。


私が専門学生の頃は著名人がメディアで「学歴は関係ない」「スティージョブズだって大学を中退した」なんて言っていたけど、有名大学を出た人がそんな事言ってもわたしにはまったく響かなかったし、

「あんたの学歴が高校中退でもそんなこと堂々と言えるのか?」「高学歴で社会的に成功しているからそんなこと言えるんだろう」と思っていました。



ティージョブズだって大学を中退したとはいえ、紹介される時は決まってハーバードの名前もセットだったし。

今付き合っている彼氏にも、初めてのデートの時に「どこの大学?」と言われなんとも言えない気持ちになりました。


「学歴なんて関係ないよ」という人でも、東大卒の人に会ったら「すごいですね~」と言うだろうし、低学歴よりは高学歴の人の方が魅力的に見えるものです。

大学に行ったら就職先の幅も広がるし、私はテレビドラマや雑誌の影響でオシャレな恰好をしてオシャレなオフィスで働く事にあこがれていました。


でもカウンセリングをして気づいたのですが、そもそも私は小学生のころから学校自体好きではなかったし、大学にあこがれていたけど大学で勉強したい事なんてありませんでした。

憧れていたのは大学に行ったら理想の自分になれると思っていたから。



また学校が嫌いだったからこそ、学校のシステムに適応できる人がうらやましくて大学にあこがれていたのだと思います。


もし私が仮に大学にいったとしても、適応できなくて早い段階で中退していたと思います。

専門学校ですら2年生の時には学校に行くのが苦痛で欠席が多かったのに、大学になんて通えるわけがありません。



今までの教育の影響やメディアの影響で大学に進学しない人は落ちこぼれなんだと思っていましたが、

頭が良くても金銭的な事情で進学できない人もたくさんいるし、わたしみたいに学校のシステムや環境に適応できなくて進学できない人もいます。

それに企業勤めも、私はどう考えても企業向きの人間ではありません。



わたしは自分にはないものにあこがれすぎていました。

  

 学歴は気にしなくていい理由

 

わたしは今は自分の学歴にコンプレックスはまったく感じていません。

なぜなら高学歴の人と私の違いは学校のシステムに適応できたかどうかや、個性の違いだけだと思っているからです。


私は学校の勉強ができずに人からバカと言われとても悲しくて悔しい気持ちになっていました。

当時は自分でも「自分はバカだな」「頭悪いな」と思っていました。

でも本当は「自分はバカじゃない」と思っていたんじゃないかなと思います。


人からバカと言われて悲しくて悔しい気持ちになったのは、きっと事実と違うことを言われたからです。

わたしには私の能力があって、でも学校では評価されにくいというだけなんですよね。

学校の勉強ができるというのは、単に記憶力に優れているという個性の違いにすぎません。


また前の項目にも書きましたが学校のシステムや環境に適応できずに学校を中退するケースもあります。

私は学校のシステムにも環境にも適応できませんでした。



学歴に加え学校のシステム、環境に適応出来なかった事に対してもコンプレックスを持っていたのですが、今は適応できなくてもしょうがなかったよな、と思います。


だって同じ世代、同じ地域で育った人が集まってカリキュラム通りに事を進める環境って、学校以外にありません。とても特殊な環境だと思います。

大学まで行けるのは、この特殊な環境に順応できた人、もしくは耐えられた人たちだけです。


この順応できたことや、耐えられたことに対して優劣はありません。

これも個性や個人の気質の違いによるものだけです。

なので私は学歴コンプレックスを持って卑屈になる必要はまったくなかったんです。


コンプレックスがあった時は、大卒の人を前にすると自分の意見を自信を持って言えなかったり

知ったかぶりをしたり、逆に相手を試すような意地悪なことをしてしまった事もあるのですが、今は自分と違った環境で学んできた人に好奇心を持てるようになり、

自信を持って意見を言えたり、分からないことがあれば素直に質問出来るようになったのでコミュニケーションが楽しくなりました。

 

幸せの基準は自分で決める

 

私は幸せになりたくて人の評価や世間からの見え方を気にする、他人軸で生きてきました。


でも私は他人軸で生きた結果、うつ病で高校中退やパニック障害になったり、2回強制終了に合いました。

そして他人軸で生きても幸せになれないと学びました。



では幸せになるためにはどうすればよいのかというと、自分軸で生きる事です。

自分軸で生きるという事はどういうことかというと、自分なりの幸せの基準を決めて生きる事です。


自分の幸せの基準を決めるためのキーワードは「心地よさ」

  • どういう働き方が一番自分にとって心地よいのか
  • どういう所に住んだら心地よいのか
  • どういうライフスタイルが心地よいのか


を考えてください。


「幸せ」にだけ焦点を当てると、どうしても世間の価値観やメディアから無意識に影響されていて、

結婚して子供を産むのが幸せ、大企業で働くのが幸せ、高級マンションに住むのが幸せと他人の決めた幸せの基準が自分の幸せなんだと思ってしまいます。


でも「心地よさ」で選べば、自分にとっての幸せが見えてきます。

みんながみんな、結婚して子供を産むこと、大企業で働くこと、高級マンションに住むことが心地よいとは限らないですよね。


他人軸で生きてきたほど自分にとってなにが心地よいのか分からなくなっているものです。

なのでいきなり自分にとって心地の良いライフスタイルは何だろうと考えずに、まずは小さな「心地よさ」から見つけてください。


夕ご飯に何を食べたら心地よいのか

休日は何をして過ごすのが心地よいのか

どういうインテリアが心地よいのか


小さな心地よさが見つかれば自分なりの幸せな生き方も見えてきます。